公開日: 2026年8月21日
お子さんの「できた!」に皆さんはどう対応していますか? 「できたね!」とほめる、ハイタッチする、シールやスタンプ、おこづかいやおやつを渡す…。今回は、このような「ごほうび」について、どんな種類があり、どう使い分けるといいのかを紹介していきます。
子どもの行動を増やす働きをもつごほうびは、「強化子(きょうかし)」と呼びます

応用行動分析学(ABA)では、特定の行動の後に与えることで、特定の行動を増やす働きをするものを「強化子」と呼びます。強化子には主に2種類あるといわれています。
- 本能的に価値があるもの(非条件性強化子):食べ物、水、睡眠、性的刺激、暑さ・寒さ・痛さなどの不快からの回避など
- 学習することで価値があると学んでいくもの(条件性強化子):ほめ言葉、笑顔、ハイタッチ、おもちゃ、シール、スタンプなど
どの強化子にも共通するポイントは、与えるタイミングです。どの行動が良かったのか伝わるように、良い行動の「直後」に与えるのが大切ですよ。
食べ物など「非条件性強化子」は、習慣づけの初めに、ほめ言葉とセットで使う

学習しなくても本能的に「うれしい!」と感じる食べ物や飲み物など非条件性強化子は、行動を素早く増やしたいときや、習慣づけの初期段階におすすめです。
ポイントは、条件性強化子とセットで与えること。
例えば、お着替えができたらたくさんほめながら好きなお菓子を一つあげる、お片付けができたらハイタッチして好きなジュースをあげる、といったイメージです。
(すぐにお菓子が食べられないときや静かにしないといけないような場所では、スタンプカードなどを使い、スタンプを何個か集めるとお子さんの好きなものと交換できる仕組みにするのもおすすめです。)
ごほうびの量は、本人が苦手なものをがんばったときやたくさんがんばったときには多く、得意なものの時や頑張りが少なかったときには少なく、と調整することができます。
食べものなどのごほうびから、ほめ言葉やシールなど「条件性強化子」に移行していこう

適切な行動が定着してきたら、だんだんと食べ物など(非条件性強化子)から、ほめ言葉やシール、好きなおもちゃなど(条件性強化子)に移行し、さらにごほうびを与える頻度を減らしていきましょう。
減らすときには、定期的に渡す(例:3回目、6回目、9回目で渡す)よりも、不定期に渡す(例:9回のうち3回渡すけど、タイミングは不定期。1回目、3回目、7回目など)方が、行動が継続されやすいようです。ギャンブルと同じで、「いつごほうびがもらえるかわからない」方がつい続けてしまうのですね。
いかがでしたか?
育児中の保護者の方にぜひおすすめしたいのが、ご自身にも「ごほうび」を与えることです。すぐに結果が出ず、誰からもほめられることなく日々続いていく育児。そんな中で「私がんばったね!」「さっきの声かけ良かったよ」と自分をねぎらい、自分自身にも強化子を取り入れながら、肩の力を抜いてペアトレを取り入れてみてくださいね。
下記の記事では、ペアトレの考え方の基本もご紹介しています。
・「ABC分析」でお子さんの行動を理解しよう!ペアトレの基本戦略その1
・お子さんの困った行動をどうにかしたい!ペアトレの基本戦略その2
<参考文献>
・厚生労働省. ペアレント・トレーニング実践ガイドブック
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインでご相談ください。




