最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン
赤ちゃんへの声かけってどうしたらいいのかなと思っている人も多いことでしょう。今回は、赤ちゃんの言葉が育つ声かけについて、知っておいてほしいことをお伝えします。
言葉は「聞くこと」から始まります
赤ちゃんの言葉の獲得は、生まれた直後から始まっています。赤ちゃんは周りの声や音を聞き、色々な音を聞き分けられるようになっていきます。おなかの中から聞いていた親の声は、覚えるのも早いといわれています。
赤ちゃんの言葉は、
1.言葉を聞いて
2.言葉に反応して声を発して
3.言葉がわかるようになり
4.言葉を話す
という順に発達していきます。まずは赤ちゃんが言葉を聞くことから始まります。まだ話せない赤ちゃんに声掛けをする重要性はここにあります。
赤ちゃんの言葉は月齢とともに発達していきます
生後0〜3ヶ月頃:
・寝ているだけでも周りの音や声をよく聞いている
・機嫌がいいと「あー」などクーイング(曖昧な音)を出す
生後4〜8ヶ月頃:
・「あーあー」「ばーばー」などの喃語(なんご)が出る
・色々な音を真似る
生後8ヶ月以降
・発音が明瞭になってくる
・「ワンワン」「ママ」などの言葉と、その言葉が示す人や物がつながってくる
赤ちゃんが「相手に通じた」と感じることが大切です
周りと比べて、「言葉の発達が遅いのではないか」と心配になることがあるかもしれませんが、言葉を話し始める時期には個人差があります。赤ちゃんはたくさんの言葉を聞いて、少しずつ話せるようになっていきます。赤ちゃんが片言でもなにか話しているときには、耳を傾けて聞き、それに反応を示してあげましょう。
また、「赤ちゃん言葉ではなく、ちゃんとした言葉で話させた方がいいのではないか」と思われるかもしれませんが、赤ちゃん言葉は修正しなくても大丈夫です。赤ちゃん言葉は、「ブーブー」「マンマ」など繰り返す言葉が多いため、赤ちゃんにとっては聞き取りやすく、言いやすいのです。大切なのは、相手に通じたという嬉しさを実感できることです。そうすることで次の言葉も出やすくなります。
言葉が足りなくても、発音がわかりにくくても、否定せずに受け止めてあげましょう。「何を話したいのかな」と理解しようとする姿勢が大切です。また、言い直しをさせなくても大丈夫です。その場合は、親が正しく言ってあげましょう。
赤ちゃんの言葉の発達は、聞くことから始まります。赤ちゃんが話すようになる時期は、個人差があります。赤ちゃんが「相手に通じた」と感じると会話が楽しくなっていくため、わかりやすい言葉で話しかけてくださいね。言葉の遅れが心配なときは小児科医に相談してみましょう。
「赤ちゃんの言葉が育つ声かけってどうしたら良いの?〜後編〜」はこちら。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。
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(助産師 河井恵美)