赤ちゃんの言葉が育つ声かけってどうしたらいいの?〜後編〜

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

「赤ちゃんの言葉が育つ声かけってどうしたらいいの?〜前編〜」では、赤ちゃんの言葉の発達は聞くことから始まることや、赤ちゃんが「相手に通じた」と感じることが大切であることをお話しました。今回は、赤ちゃんへの声かけのポイントについてお伝えします。

コミュニケーションを取りながら話しかけましょう

赤ちゃんへの声かけは、たくさん話しかけるだけでなく、コミュニケーションを取りながら話すと効果的です。赤ちゃんが何かを見ていたり何かを感じたりしている時に、大人がそれに合わせて言葉をかけると、脳に言葉が吸収されやすくなります。

親がしていることやその時の気持ち、赤ちゃんがしていることやその時の気持ちを言葉にしてみましょう。例えば、「今日はいいお天気ね、気持ちがいいなあ」「これが面白いのね、たくさん笑ってくれて嬉しいな」などです。まずは、独り言のようなことから始めてみてください。赤ちゃんの気持ちは、「おなかがいっぱいだね」「お風呂、気持ちよかったね」と想像しながら言葉にしてみるとよいでしょう。ゆっくりはっきりと場面に応じて繰り返して話すといいですね。

赤ちゃんの動きや声を真似してみましょう

話せない赤ちゃんにどのように声をかければいいか分からないという声もよくお聞きします。そんなときには、赤ちゃんの動きや声を真似することから始めてみましょう。赤ちゃんは声を出すと、同じように声が返ってくることを楽しむようになります。そうすることで、お話をする楽しさを知ることができます。

赤ちゃんの声を真似て返事をすることによって、赤ちゃんは相手が自分を受け止めてくれたことを認識できるのです。赤ちゃんは、自分の動作を真似する大人に興味を示し、また真似してほしいという思いから、その動作を繰り返すかもしれません。真似することによってコミュニケーションが始まって気持ちが通じるようになり、親子の信頼につながっていきます。

赤ちゃんの言いたそうなことを代弁してみましょう

赤ちゃんが言いたそうなことを言葉にしてあげることもおすすめです。例えば、「ワンワンがいる」と言いたくても「ワンワン」としか言えない時期には、「ワンワンがいるね」「白い色のワンワンだね」などと言葉を補ってみましょう。「犬=ワンワン」だと認識していれば、大人の言葉を聞いて「やっぱりあれはワンワンだった」とより理解が深まるはずです。

また、「ワンワン」と言っても、「ワンワンのところに行きたい」「さっきと違うワンワンがいる」など、様々な意味を持っていることがあります。赤ちゃんが言いたいことを想像して、言葉にしてあげるといいですね。

赤ちゃんの言葉が育つ声かけについて、難しく考える必要はありません。日々の生活の中で、赤ちゃんとの言葉や表情、動作を交えたコミュニケーションを積極的に取り入れるようにしていきましょう。

*参考文献
・言葉が伸びるじょうずな子育て 中川信子 一般社団法人日本家族計画協会


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(助産師 河井恵美

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