さまざまな性感染症が若い世代にも広がっています。自分の安全のために性感染症とその予防策について思春期の頃から理解を深めておきましょう!
性感染症のピークは20代にやってきます!
性感染症とは「性行為」によって「口や性器などの粘膜や皮膚」から「体液や血液」を介して感染する病気です。年々感染者が増加している感染症もあり、女性はどれも20~25歳をピークとし、若い世代に感染が広がっています。
性感染症になるとどんな症状が出るの?
性感染症には、
・クラミジア感染症
・淋菌感染症
・梅毒
・性器ヘルペスウイルス感染症
・尖圭コンジローマ
などがあります。
そのうち感染者数が最大のものは、クラミジア感染症です。また近年、梅毒が急速に拡大していることも注視されています。
性感染症の種類によって症状は様々です。おりものに変化がみられる場合や性器の痛み、陰部にできものや発疹がみられることもあります。中には感染しても症状がほとんど出ないこともあり、気づかないうちに他の人へうつしてしまうリスクもあります。
また、性感染症の中には治療をしないと将来、不妊症になったり命にかかわる全身性の症状が出る病気もあるため、早期発見と治療が重要です。
各感染症についてはこちらもご参照ください。
・不妊症や母子感染を起こす怖い感染症:クラミジア
・不妊症や母子感染の原因になる「淋菌感染症」
・再発をくりかえす尖圭コンジローマ、どんな病気?
・性器ヘルペスについての正しい知識~妊娠していない方向け~
・急増する梅毒の症状と新しい治療法
性感染症はどうやって予防するの?
性感染症の中にはコンドームの装着により、感染を防げるものもあります。望まない妊娠を極力避けるためにも、性感染症の予防のためにも、性行為の時にはコンドームを使用しましょう!
また、保健所や医療機関では検査を受けることができます。早期発見、治療が性感染症の発生の予防やまん延の防止に有効ですので、不安に感じたらすぐに検査を受けましょう!
性感染症は若い世代にも広がっている病気です。思春期の世代から性感染症に関する知識を身に着け、適切な予防や検査を行いましょう。
<参考文献>
・一般社団法人 日本性感染症学会. “あなたのためになる性感染症予防”.
・厚生労働省. “性感染症とは”.
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。
産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後の不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。
(産婦人科医 佐藤 綾華)