男性にも更年期症状はあるの?症状や注意点は?

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

更年期症状は女性だけのものと思っていませんか?男性の更年期症状について、その症状や注意点、治療法などを解説します。

更年期症状は男性にも起こる場合があります

女性特有と思われがちな更年期症状は男性にも生じることがあります。

女性の更年期障害は、女性ホルモン(主にエストロゲン)が急激に減少する閉経(平均で50歳頃)前後のおよそ10年間に起こり、閉経後は徐々に身体が慣れて来るため症状は徐々に治まっていきます。

一方で男性の場合、一般的に、男性ホルモン(主にテストステロン)が40歳以降に加齢とともに穏やかに減少していきます。これに伴い、人によって更年期症状を感じることがあります。
なお、男性ホルモンの減少による症状は「加齢性腺機能低下症」または「LOH症候群」と呼ばれています。

女性より症状の出現が早く、60歳以降も続く場合があります

女性の更年期症状は、一般的に閉経の前後10年間が問題となります。つまり、60歳くらいまでには症状が落ち着くことが多いのです。

しかし、男性の更年期症状は「開始時期」と「終了時期」が女性のものとは異なると考えられています。
男性ホルモンの減少ペースに伴い、「開始時期は40歳代以降いつでも起こり得る」とされ、「終了時期は特にない(60歳以降も継続する)」ことが特徴なのです。

具体的な症状と治療法は?

男性更年期の症状として代表的なものは以下となります。

身体症状
・関節痛や筋肉痛
・疲れやすさやだるさ
・肥満やメタボリックシンドローム
・発汗や火照り
・排尿障害(頻尿など)
精神症状
・イライラしやすい
・うつ傾向
・不安感の増強
・不眠
・集中力や記憶力の低下
性機能障害
・性欲低下
・勃起不全

上記のような症状があり、血液検査で男性ホルモンが低い場合には「加齢性腺機能低下症」と診断される場合があります。

ストレス軽減や十分な睡眠、運動や食事など生活習慣の改善で症状の改善が期待できますが、薬物治療として漢方薬や勃起不全治療薬、抗うつ薬などが処方されることもあります。
著しく男性ホルモンの値が低く、症状が強いときには、テストステロン補充療法(保険治療:テストステロンの筋肉注射)を実施します。

まず、男性にも更年期症状があるということを性別にかかわらず知ることが大事です。日々の生活や仕事などで気になる症状があった際は、内科や泌尿器科に相談してみましょう。

*参考文献
日本内分泌学会. 男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群).
日本内分泌学会/日本メンズヘルス医学会. 男性の性腺機能低下症ガイドライン2022.


さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの医師にご相談ください。

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(産婦人科医 重見大介

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