妊活を始める前にチェックしたいこと① ~子宮筋腫・子宮腺筋症・ポリープについて~

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

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子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、卵巣のう腫、子宮内膜ポリープ、子宮頸管ポリープなどは、症状が出ていなくても、大きさや位置によっては不妊の原因になることがあります。今回は、妊活を始める前にチェックしておきたい子宮の疾患について解説します。

子宮筋腫は大きさや位置が重要

子宮筋腫は大きくわけて、①粘膜下筋腫(子宮の内膜に発生する)、②筋層内筋腫(子宮の壁の中に発生する)、③漿膜下(しょうまくか)筋腫(子宮の壁の外に発生する)の3つがあります。

不妊のリスクが高くなるのは①で、②の大きさや場所によっては流産・早産のリスクが高くなります。
そのため、筋腫の種類や、大きさや位置によって、妊娠する前に手術を相談することがあります。

子宮腺筋症やポリープは大きさと症状が重要

子宮腺筋症は、子宮の壁(筋層)の中で炎症がおき、子宮筋層が厚くなってしまう疾患です。
子宮筋層が厚くなることによって、妊娠したときに子宮が大きくなりにくく、流産や早産のリスクが高くなることがあります。

子宮内膜ポリープや子宮頸部ポリープの多くは良性で、無症状または不正出血が起こります。ポリープの大きさによって不妊や流産の原因になるため、妊活前にポリープ切除を検討することがあります。

生理痛・不正出血があるときは妊活を始める前に産婦人科へ

生理痛がひどい場合、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜症が隠れていることがあります。
不正出血がある場合は、子宮内膜ポリープ、子宮頸管ポリープ、子宮頸がんなどの症状であることがあります。生理痛や不正出血がある場合は、産婦人科で診察を受けましょう。

20歳以上の女性は、2年に1度の子宮頸がん検診を受けることがお勧めです。また妊活前には、子宮の病気が隠れていないかチェックすることをお勧めします。

*参考文献
・子宮筋腫
ヘルスケアラボ
日本内分泌学会
・子宮腺筋症
日本内分泌学会
・子宮頸がん
ヘルスケアラボ


さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの医師、助産師にご相談ください。

産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後、そして女性の健康に関する不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。

(医師 柴田綾子

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