妊娠時の体格と妊娠中の体重増加が与える影響

公開日: 2018年12月26日

最終更新日: 2026年4月2日

妊娠中は徐々に体重が増えていくものですが、妊娠中の適切な体重コントロールが大切と言われています。

ところが、妊娠前の体格は人それぞれですし、普段と違う妊娠中という状態で、「どのくらい体重を調整すればいいか分からない!」という方も少なくないのではないでしょうか。

ちょうどいい体重の増加は、自分にとっても赤ちゃんにとっても素敵な贈り物になります。ここでは、体重増加の適切な目安と、その重要性についてお伝えします。

妊娠した時の体格が与える影響は?

これまでの研究結果から妊娠した時及び妊娠中の体重が、お母さんと赤ちゃんへ与える影響がだんだんとわかってきました。

妊娠した時の体格が与える影響として、やせている女性では切迫早産、早産、低出生体重児(2500g未満)の頻度が増え、太っている女性では妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、帝王切開、死産、巨大児(4000g以上)、神経管閉鎖障害(生まれつきの神経系疾患の一つ)の頻度が増えると考えられています。

妊娠中の体重増加が与える影響は?

妊娠中の体重増加が大きいほど、赤ちゃんの出生体重が重くなる傾向があります。
特に、過度な体重増加は、妊娠高血圧症候群、巨大児、帝王切開のリスクを上昇させると指摘されています。

なお、現在は妊娠前の体格(BMI)に応じて、妊娠中の体重増加量の目安が示されています。

たとえば妊娠前のBMIが18.5〜25の「標準的な体格」の場合、出産までの体重増加はおよそ10〜13kg程度が目安とされています。

また、妊娠前にやせ気味の方では12〜15kg程度、体格が大きめの方では7〜10kg程度など、体格によって適切な増加量は異なります。

体重増加には個人差も大きく、むくみや体質、赤ちゃんの発育状況などによっても変わるため、これらはあくまで「目安」として考え、主治医と相談しながら管理していくことが大切です。

妊娠した時の体格によって妊娠中の体重増加の影響が異なります

以上を踏まえると、以下のようにまとめられます。

やせ気味の女性では、妊娠中に適切な範囲でしっかり体重を増やすことが、赤ちゃんのトラブル(早産や低出生体重)を防ぐために有効です。ただし過度な体重増加は妊娠高血圧症候群、巨大児、帝王切開のリスクを上昇させるため適切な増加を目指しましょう。

標準的な体格の女性では、過度な体重増加を防ぐことが、妊娠高血圧症候群、巨大児、帝王切開などのリスク上昇を防ぐために有効です。

太り気味の女性は、妊娠時にすでにリスクが高い状態であることを意識してください。そのため、特に妊娠中の体重コントロールが、お母さんのトラブル(妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、帝王切開など)も赤ちゃんのトラブル(死産、神経管閉鎖障害など)も防ぐために有効です。

ただし、理想的には、妊娠した時に標準的な体格であることです。次の妊娠を考えている方は、産後の生活で体重管理に気をつけましょう。

妊娠中の体重増加は出産のリスク(妊娠糖尿病や帝王切開など)にも関係しますし、長い目で見た場合、赤ちゃんの将来の病気にまでも影響してしまいます。妊娠中から与えられるお母さんの愛情として、体重の大切さをぜひ忘れないでください。

ただ、体重のことでストレスフルになっては他の悪影響が出てきてしまいます。「みんなで赤ちゃんを守るんだ」という意識で、1人で悩みすぎないようにしてくださいね。

*参考文献
HUMAN+女と男のディクショナリー. 妊婦さんの体重管理の新常識.
日本産科婦人科学会.妊娠中の体重増加の目安について.


さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの医師にご相談ください。

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