妊娠中に抱える不安な気持ち〜私っておかしいの?と思ったら〜

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

妊娠や出産は女性にとって、身体的な変化が大きく、また母親になるという新しい役割に適応していく必要があります。
望んでいた妊娠・予定外の妊娠、妊娠にいたるまでの道のりは人それぞれ異なります。また、妊娠期間における環境も人それぞれです。だからこそ、妊娠がわかった時や、妊娠中にさまざまな感情が自分の中で湧いてくることは当然です。

妊娠は一般的には喜ばしいことだと頭では分かっていながらも、もやもやした気持ちが出てきたり、不安を感じたりすることも多いです。そんな気持ちが生じるご自身を責めてしまってはいませんか?

悩みや不安を感じることは、妊娠によるホルモンの影響があります

妊娠すると、妊娠を維持させるためにホルモンが著しく変化します。特にプロゲステロンというホルモンが分泌される影響で、いらいらしたり、憂鬱になったりと、感情の起伏が激しくなることがあります。妊娠していないときであれば、何とも思わないような些細なことも気になって落ち込んでしまったり、ときにパートナーとも揉めてしまうことがあるかもしれません。

妊娠初期には妊娠を受け入れられなかったり、妊娠したという実感が湧かなかったりしても、妊娠中期に胎動を感じたり、お腹が大きくなってくると、少しずつお腹の赤ちゃんに愛着が湧いてくることが多いです。また、お産が近づいてくる妊娠後期には、出産そのものや、その後の育児に関して不安が強まると言われています。

<妊娠期によくある不安>
・無事に赤ちゃんが産まれてきてくれるか
・痛みに弱いけれど、陣痛に絶えられるか
・産前産後のボディーの変化
・仕事は続けられるか
・ちゃんとママ・パパになれるか
・子育てのイメージがわかない
・パートナーとの関係性
・経済面
・漠然とした不安

1人で抱え込まないようにしましょう〜不安やイライラの解消法〜

今抱えている悩みは、今あなたがその環境に置かれているからゆえに感じる悩みです。初産婦だからこその悩み、経産婦だからこその悩み、性格や体質によっても人それぞれ異なります。では、誰しもが悩みを抱えやすい妊娠期をできるだけ快適に過ごすためにはどんなことができるのでしょうか。

・身近な人に相談してみましょう
今抱えている心配事を親やパートナー、先輩ママさんに打ち明けてみましょう。一人で抱えていると悶々としていた感情が、人に話すことですっきりしたり、解決の糸口が見つかることに繋がります。

・周りの方の協力を得ましょう
妊娠中は疲れやすく、妊娠前と同じように家事や仕事をこなせなくなることも多いです。パートナーや職場にも相談し、無理のない量に調整してみましょう。

・医療機関や保健センターの保健師・助産師に相談しましょう
時には、身近な人だからこそ話せないこともあるかと思います。また、育児書やインターネットで調べ過ぎて、かえって不安になってしまうこともあります。そんな時には、専門家に相談してみましょう。情報過多の現在において、どの情報が正確であるのかを見極めるのは容易ではありません。また、必ずしも自分の状況にあった知識かどうかもわかりません。専門家に相談することで、一人一人の状況に合ったアドバイスがもらえます。

・ありのままの自分を受け入れてみよう
妊娠期に不安になることはよくあることだということを認識して、ご自身がリラックスできる方法を探してみましょう。温かいハーブティー(ただし妊娠中には避けた方が良いものもあります)を飲んだり、妊婦でもできる体操やヨガで軽く体を動かすこともおすすめです。ヨガは一般的に流産のリスクの減る「安定期」(妊娠16週以降)がより安心ですが、こうした軽い運動が流産を引き起こすことはないと考えられています。できれば、開始前に医師へぜひご相談下さいね。

女性にとって人生における一大イベントと言える妊娠期。身体的にも精神的にも、ホルモンバランスの変化により不安定になることは必ずしも異常なことではありません。しかし、嬉しさや幸福感を感じる一方で、精神的な不調や不安が増強しやすい時期でもあります。「こんなこと相談しても大丈夫なのかな」と思わなくて大丈夫ですので、悩みや不安があるときはぜひ専門家へご相談くださいね。

<参考文献>
国立精神・神経医療研究センター. こころの情報サイト.
・榮玲子. 妊婦の胎児への愛着形成に影響する要因の検討. 日本助産学会誌, 18(1), 49-55, 2004.
・久保田君枝, 南谷佐知子. 妊娠時期による、妊娠・出産のイメージの変化. 静岡県立大学短期大学部研究紀要第10号, 173-182, 1996.

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。

産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後の不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。

(助産師 丸山美野

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