不妊症は女性だけのものじゃない!~男性不妊の種類と対応について~

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

不妊症のうち、およそ半数に男性側の因子が関係していることを知っていますか?
今回は、あまり知られていない男性不妊の種類や、その対処法について解説しました。

男性不妊は大きく3種類に分けられる

男性不妊には、大きく分けると
①造精機能障害:精子を作る機能が障害されている場合
②精路通過障害:精液の通り道に異常がある場合
③精機能障害:勃起不全や腟内射精障害など
があります。

男性不妊の8割以上を「①造精機能障害」が占めています。

精液検査の結果に応じて、その後の方針が決まる

一般的に、まず行われるのは精液検査です。2~7日間の禁欲のあと精液を採取し、精液の量、精子の濃度、運動率、形などを調べます。
精液検査を複数回行い、異常ありと判断された場合はホルモン検査や染色体検査、抗精子抗体検査などが考慮されます。

それぞれのカップルの不妊原因に応じて、タイミング療法や人工授精、体外受精のいずれかが選択されます。

男性不妊の治療は多岐にわたる

運動精子の数が少ないながら存在する場合は、漢方薬やホルモン治療を行うことがあります。また、禁煙など生活習慣の改善により、精子の状態が改善される可能性があるとの報告もあります。

「精索静脈瘤」など手術が必要な疾患が見つかった場合は、泌尿器科で治療を受けることになります。

なお、精液の中に精子が全くない場合や、精子の運動率が著しく悪い場合は、はじめから体外受精が推奨されることが多いです。精液中に精子が全くない場合、精巣から直接精子を採取し体外受精を行うこともあります。

不妊治療を希望するカップルでは、女性側の検査に加えて精液検査がほぼ必須になります。
自分の精液がどんな状態かを知るのは勇気のいることだと思いますが、2人でよく話し合いながら進んでいってくださいね。

*参考文献
Comhaire FH: Male infertility, London: Chapman & Hall Medical, 1996.
World Health Organization: WHO laboratory manual for the examination and processing of human semen, FIFTH EDITION, Geneva: World Health Organization Press, 2010.
Jungwirth A, et al.: Europian Association of Urology guidelines on Male Infertility: the 2012 update. Eur Urol 2012; 62: 324-332.


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(医師 島袋 朋乃

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