「夫婦」から「親」になるために妊娠中から知っておいてほしいこと

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

これまでの夫婦二人だけの生活から家族が一人増えることによって、「夫婦」としての関係性に加えて、「親」という役割も二人で担っていくことになります。子どもを夫婦二人で一緒に育てていくために、そして「夫婦」から「親」になるためにできることはどんなことでしょうか。

父親としての自覚が芽生えるのは、母親より遅れることが多い

女性は妊娠中から、お腹が大きくなったり、胎動を感じたりと、赤ちゃんの存在を実感することができ、少しずつ母親になる自覚が芽生えてきます。
一方、男性が父親としての自覚を持ちはじめるのは、妊娠中期以降であることが多いと言われています。もっと遅い場合は、生後2-3か月経って赤ちゃんが笑うなどの反応を見せる頃や、遊びができるようになる生後6か月以降のこともあるようです。

パートナーが妊娠しても、自分自身の体や環境に変化がない男性は、母親としての自覚が少しずつ芽生えているパートナーを見て、戸惑いや孤独感を抱くこともあります。

妊娠中から夫婦で親になる準備を進めましょう

妊娠中から、
・どんな家族を作っていきたいか
・赤ちゃんが生まれたあとの1日のタイムスケジュールはどんな風に変わるのか
・家族のためにお互いができることは何か
など、夫婦でしっかりと話し合っておくことが大切です。
赤ちゃんが生まれるまでの期間を夫婦で一緒に準備していくことで、お互いに親としての自覚が芽生え、夫婦としての気持ちの繋がりや信頼関係も深まっていくでしょう。

また、妊婦健診へ一緒に行き、エコーで赤ちゃんの様子を見たり、ママのお腹に触って胎動を感じたり、お腹の赤ちゃんに話しかけてみたりといった時間をつくることで、男性は赤ちゃんの存在を実感し、妊娠中から父親としての自覚が芽生えていきます。
ぜひ、積極的に男性がお腹の赤ちゃんと触れ合う機会を作っていきましょう。

産後は夫婦のコミュニケーションをより心がけて

出産後のママは、まとまった睡眠がとれなかったり、泣き止まない赤ちゃんを1日中あやしたりと、慣れない育児に奮闘しています。赤ちゃんが生まれた後は、今まで以上に夫婦でコミュニケーションを密にとることが大切です。

ママはパパにしてほしいことを言葉にして伝えたり、パパが不在時の子どもの様子を伝えましょう。パパはママに今日どんなことがあったのかを尋ね、ママの頑張りを労ってあげてください。信頼しているパパからの一言が、ママはとても嬉しいです。そして、お互いに感謝の気持ちを言葉にして伝えることも忘れないでくださいね。
もし言いづらいときには「パパがオムツを変えてくれると嬉しいね」とか、「泣いている間ずっとママが抱っこしてくれたから安心したよね」など、赤ちゃんの気持ちを代弁した形で伝えるのも良いですね。

妊娠中から夫婦で一緒に赤ちゃんを迎える準備をすることが、よりスムーズに親としての生活をスタートすることにつながります。少しゆっくりと時間をとって、是非夫婦で話し合ってみてくださいね。


さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。

産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後の不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。

(助産師 太田愛

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