妊娠うつ病ー産後だけがうつ病のリスクじゃない!

多くの方が一度は耳にしたことのある「産後うつ病」。実は育児を始める前の妊娠期もうつ病は起こります。今回は「妊娠うつ病」について一緒にみていきましょう。

妊娠中、産後のうつ病を合わせて「周産期うつ病」といいます

以前は、妊娠中は精神的に安定するといわれていましたが、近年では精神的に不安定になりやすいという見解が多くなっています。
というのも、身体の劇的な変化に加え、子供が誕生し、家族が増えるといった夫婦関係から家族関係へと変化をきたすうえで、不安が増大するからです。

アメリカ精神医学会は妊娠期間中に発症したうつ病、産後に発症したうつ病をどちらも含めて「周産期うつ病」と定義しています。

妊娠初期と妊娠後期に多いといわれています

妊娠期間中にうつ病を発症する頻度は9-16%と言われ、妊娠していない女性と同程度ですが、決して少なくない数です。また、発症時期としては妊娠初期と妊娠後期に多いといわれています。

発症には、大きく分けて2つのメカニズムが関与していると考えられています。1つ目は性腺ホルモン・ステロイドホルモンを中心としたホルモンバランスの変化です。2つ目は「望まない妊娠」や「夫のサポート不足」といった心理社会的な要因です。

また、妊娠中のうつ病のリスクファクターとしては、妊娠前のうつ病の既往、現在の不安、結婚や離婚といったライフイベント、経済的問題、パートナーからの身体的・精神的暴力、社会支援不足などが考えられています。

妊娠うつ病は産後うつ病のリスクとなります

うつ病はもともと繰り返しやすい病気とされており、妊娠うつ病もまた産後うつ病のリスクファクターと考えられています。
自分自身でおかしいなと気づくことが治療の第一歩です。心療内科や精神科を受診するには勇気が必要という方も多くいらっしゃいます。 また、妊娠中にうつ病と診断された場合、内服薬を含め治療法をどうすべきか専門家との相談が必要不可欠となってきます。

お母さんと赤ちゃんが笑顔で毎日を過ごすために、ぜひとも受診をしてまずは今の不安を相談してみてはいかがでしょう。

・この1ヶ月間、気分が沈んだり憂うつな気持ちになったりすることがよくありましたか。
・この1ヶ月間、どうも物事に対して興味がわかない、あるいは心から楽しめない感じがよくありましたか。
上記の質問にどちらか1つでも当てはまるようなら、一度相談してみましょう。
産婦人科オンラインの医師・助産師にLINEや電話でご相談いただくことも可能です。


さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの医師・助産師にご相談ください。

産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後の不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。

(産婦人科医 小野陽子