最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン
夏が終わり、秋や冬が近づくと、赤ちゃんの衣類や掛け物はどうすればいいか、赤ちゃんが寒がっていないかどうか心配というご相談をよくいただきます。
今回は、赤ちゃんが寒がっている時のサイン、寒さ対策や注意点などをお伝えします。まだ言葉でコミュニケーションが取れない乳児のお子様から、寝ている間に布団を蹴飛ばしてしまうような幼児のお子様まで、幅広くご活用いただけますと幸いです。
赤ちゃんが寒がっていないかどうか、顔色を見たり、お腹や背中を触って確認しましょう
赤ちゃんの手足を触って冷たいと、寒がっているのでは?と心配になることもあると思います。実は手足は衣服に覆われていないため、すぐに冷たくなります。
さらに、赤ちゃんは手足で体温調整をしているので、体幹が温かくても手足が冷たいということもよくあります。
そこで、胴体の中心部である背中やお腹を触って、確認しましょう。冷たければ寒さを感じている証拠です。
また、顔色や唇の色が悪く、青ざめて見えたり白っぽく見えるときにも、寒がっているサインだと考えられます。
暖房器具は安全に利用し、換気や乾燥対策に配慮しましょう
暖房器具を利用するときは、室温は20~25℃くらいで暖めすぎないようにし、換気をこまめにしましょう。
エアコンなどの風で肌や粘膜が乾燥したり、体温が上がりすぎることで体調を崩す原因となることがあります。直接風が当たらないように、風向きを調整しましょう。
湿度は50%前後が目安です。のどや肌の乾燥対策として加湿器を使用する場合にも、ダニやカビの発生を防ぐため60%以上にならないようにしましょう。
子どもの肌は薄いため、低温やけどを起こしやすいと言われています。ホットカーペットやこたつを使用して寝かせたり、直接湯たんぽやカイロを当てたり、子どもの手の届くところに置かないように注意しましょう。床置きタイプのストーブ等は柵などで囲い、触れないような工夫をすることが必要です。
過ごす環境によって、服装や掛け物の調整をしましょう
室内では、厚着をさせる必要はありません。
服装は大人と同じか一枚少ない程度で構いませんが、前述したようにお腹や背中を触って確認しましょう。
重ね着には、薄手のカーディガンやベストが適しています。
外出時は、厚手で風を通しにくいウールなどが適していますが、敏感肌のお子様は、中に綿素材の服を着る様にしましょう。
就寝時は、必要に応じて暖房や加湿器で部屋全体を適温に保ちましょう。
布団はかけすぎず、タオルケットに毛布をかける程度で、寝冷え防止にカバーオールや丈の長めのパジャマ、スリーパーの利用もお勧めです。
敷き布団は赤ちゃん用の固めのものとし、掛け布団や毛布・衣類は、軽いものを使用しましょう。
いかがでしたか?
普段からお子さんの様子をよく観察し、安全快適に環境や衣類を整え、寒い季節を乗り切っていきたいものですね。
<参考文献>
東京都福祉保健局. 「健康・快適居住環境の指針(平成28年度改訂版)」17乳幼児や高齢者の居住環境乳P75 -76 幼児の居住環境
米国小児科学会.「安全な睡眠と赤ちゃん: 親が SIDS と窒息のリスクを軽減する方法」
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。
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(助産師 小松由美子)