最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン
離乳食が始まっておおよそ1か月が過ぎたら、次の段階へステップアップを考えます。しかし、離乳食中期へ進むタイミングや食材の選び方、調理法についてお悩みの方も多いのではないでしょうか。ここでは、離乳食初期から中期への具体的な進め方について説明します。
2回食開始の目安は7-8か月以降、上手に食べ物が飲み込めるようになった頃です
食べるための口の機能は、経験によって学習することで、少しずつ発達していきます。
次のような点が2回食へのステップアップの目安になります。
①生後7-8か月以降
②離乳食を始めてひと月くらい経った
③上唇を閉じて食べものを口の中へ取り込み、口唇を閉じてごっくんと飲みこめるようになった
④「マ」のような発音ができる
中期の口の動きとしては、上あごの前側の部分(前歯の裏側近く)で固さを感じて、舌と上あごで押しつぶした食べものをのどの奥へと送り、飲みこむことができるようになっていきます。もぐもぐとあごを使って食べものを噛む練習にもなる時期なので、一口量は少量で、ゆっくり食べさせてあげてください。
固さの目安は、「絹ごし豆腐くらい、柄のはじを持ったスプーンで簡単につぶせる固さ」です。おかゆは水分量を少し減らし濃度を上げましょう。ぱさぱさしたりバラバラしやすいものは、とろみをつけることで食べやすくなります。
2回食開始時は、「今までの1回分+その1/3」程度の量からはじめてみましょう
2回食を始めるときは、まずは「今までの1回分+その1/3」程度の量から、数日かけて増やしていきます。
時間帯は「朝+昼」または「朝+夕」にできると、3回食に回数を増やす時にわかりやすいと思います。
初期と同様、初めての食材はアレルギーが気になった時に受診ができるよう、午前中に食べさせてあげましょう。
食材の幅を広げていきましょう
離乳食初期の段階では、まず主食、そして野菜、豆腐・・と慣れてきたところかなと思います。少しずつ、「炭水化物+タンパク質+ビタミン・ミネラル」の各栄養素を意識した内容にしていけるといいですね。
主食に主菜そして副菜と、毎回品数を多く準備する必要はありません。食材の幅が広がることで、炊き込みおかゆや具入りうどん、なめらかな白和えなど、1品で複数の栄養素が入ったバランスの取れたメニューも作りやすくなります。
肉や魚は高たんぱくで、効率よく鉄分が摂れます。積極的に取り入れていきたい食材です。
栄養バランスの目安は、母乳・ミルクが7-8割、離乳食から2-3割です
この時期の赤ちゃんの栄養バランスの目安は、母乳・ミルクが7-8割、離乳食からは2-3割くらいです。母乳やミルクは欲しがる分与えます。
少しずつ、お腹が空いたらまずは離乳食、そのあとに授乳という流れにしていけるといいですね。そのためにも、基本的な生活リズムを整えていくことを意識していきましょう。
離乳食のステップアップについて、こちらのジャーナルも参考になさってくださいね。
離乳食の量と回数の考え方
離乳食を食べてくれないときは、どうすれば良いの?–時期別アドバイス–
離乳食全期間に言えることですが、食べることの歩みは本当にみんなそれぞれです。
比べず、焦らず、見守っていきましょう。
<参考文献>
一般社団法人母子栄養協会 離乳食アドバイザー養成講座2021
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(助産師 竹中絵理子)