最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン
産後しばらく経つと、そろそろ2人目が欲しいなと考える方もいると思います。授乳中だと妊娠しにくいのではと悩んでしまいますよね。妊活と授乳についてお伝えしていきます。
一般的に授乳中は生理の再開が遅くなることが多い
授乳に大きく関わるホルモンにプロラクチンがあります。プロラクチンは母乳を作るホルモンですが、一方で排卵を抑える作用もあります。一般的に母乳育児をしている方が生理の再開が遅くなるのは、このプロラクチンの影響によるものです。授乳時の刺激でプロラクチンは作られるので、授乳回数が多い方ほど生理の再開が遅れることがあります。
産後の生理の再開については、こちらの記事も参考になさってください。
産後の生理っていつ始まるの?–生理再開の仕組みと産婦人科受診の目安
生理が再開したばかりの時期は月経不順や無排卵のこともある
プロラクチンの作用は個人差が大きいので、授乳をしていても産後1年未満で生理が再開することもあれば、産後1年半経過しても生理が再開しない方もいます。また、生理が再開したばかりの頃は周期が不順だったり無排卵のこともあります。
もし妊活を急ぐのであれば、生理周期が整って、きちんと排卵が起こっているかを早めに把握した方が良いでしょう。
妊活のために授乳をやめるかどうかはご家族で話し合うことが大切。不妊治療を希望する場合は医師に相談を
妊活に備えて、必ず授乳をやめなければいけないことはありません。授乳中でも生理が再開していれば妊娠する可能性はあります(なお、生理が再開していなくても排卵だけ起こっていることもあるので避妊も大切です)。
まだ生理が再開してない場合で、そろそろ妊活を始めたいけれど授乳も続けたい、というときには、ご家族で断乳や妊活の時期をよく話し合って決めていくことが幸せな家族計画に繋がるでしょう。
不妊治療を希望する場合は、生理の再開と断乳後から治療を進めることが多いので、授乳についても医師に相談しましょう。
不妊治療については、こちらの記事も参考になさってください。
不妊症の基礎知識〜妊娠の仕組みと不妊の原因〜
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(助産師 中 友里恵)