添い乳はどんなことに気を付けたらいい? 〜体勢や周囲の環境について〜

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

赤ちゃんのために何度も行う授乳は、本当に大変だと思います。腰の痛みが強い時や腱鞘炎の時などには、赤ちゃんを抱きあげて授乳をすることがつらいこともあるのではないでしょうか?「添い乳」と呼ばれる授乳方法を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。どんなことに注意したらよいのか、ご紹介します。

添い乳は赤ちゃんと2人きりではなく、周りの大人にも協力してもらいましょう

添い乳はSIDS(乳幼児突然死症候群)の発生リスクを高めるという報告があります。SIDSは、生後4か月までの赤ちゃんは特に注意をする必要があるため、この時期にはできれば添い乳を避けるようにしましょう。

添い乳によってママがウトウトと眠りにつき、赤ちゃんに覆いかぶさって窒息させてしまうという事故の報告もあります。身体が疲れている時ほど添い乳を行いたくなります。ママ以外にも赤ちゃんのお世話を行う大人がいる環境を作り、必ず見守ってもらえる状況で添い乳を行うようにしてください。そして、添い乳をしている間だけでなく、添い乳後も赤ちゃんから目を離さないことが大切です。

また、眠い時や起きあがるのがつらい時には、できれば無理に授乳をせずにご家族などに赤ちゃんのお世話をお願いして、身体を休めることも大切です。

添い乳は、覆いかぶさらず向かい合って行いましょう

添い乳の体勢を作るためには、真横を向くように寝て膝を垂直になるくらいに曲げるようにし、太ももと胸の間のスペースに赤ちゃんを寝かせるようにしてください。ちょっと高めの枕を使うようにすると、赤ちゃんと向き合う姿勢が作りやすくなります。

赤ちゃんの頭を上腕に乗せて腕枕をするようにし、下側になった方のおっぱいを吸えるように赤ちゃんの口と乳首の位置を合わせましょう。赤ちゃんがママを見上げるような姿勢ができると飲みやすいです。

上になった方の腕で、おっぱいの付け根の方をつかみ、赤ちゃんの口に乳首が入るよう誘導してあげてください。赤ちゃんが母乳を飲み始めたら、赤ちゃんの背中を自分の方へ引き寄せるようにして支えます。

赤ちゃんと上手く向かい合った体勢を作るためにも周りの大人に手伝ってもらえるとよいですね。うまく飲んでもらう体勢を無理に作ろうとして、赤ちゃんに覆いかぶさる体勢になることは、窒息のリスクになるので避けてください。

添い乳後には赤ちゃんと別々に寝ましょう

SIDSの発生報告はアメリカに多く、予防方法として添い寝ではなくベビーベッドで寝かせることが推奨されています。最近ではベッドで生活する方も多いため、大人用ベッドで添い乳をする場合には、添い乳が終わったら、赤ちゃんを別の場所で仰向けに寝かせるようにしましょう。

また、アルコールを摂取したあとや、花粉症の薬など眠くなる薬を飲んだ後には添い乳はしないでください。

腰痛や腱鞘炎など座って授乳をすることが困難な時には、横になりながら授乳できると身体が楽かもしれません。しかし、母乳育児を楽しんで行っていくためにも、身体が疲れている時や眠い時に無理やり授乳を行わず、身体を休めることはとても大切です。

横になるとついつい赤ちゃんの温かい体温に触れて眠くなってしまうので、必ず大人に見守ってもらえる環境で添い乳をするようにしてくださいね。

こちらも参考にしてください。
赤ちゃんの安全な睡眠環境〜心地よい眠りとSIDSや窒息の予防のために
赤ちゃんを突然死から守ろう!今日からできる3つのこと

*参考文献
Bedsharing and Breastfeeding: The Academy of Breastfeeding Medicine Protocol #6, Revision 2019 BREASTFEEDING MEDICINE Volume 15, Number 1, 2020
La leche Leage International. Safe Sleep SEVEN.
La leche Leage GB. Safer sleep & the breastfeed.
こども家庭庁. 乳幼児突然死症候群(SIDS)について.
一般社団法人日本周産期・新生児医学会. 母子同室実施の留意点.


さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。

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(助産師 山﨑あや

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