40代から増える子宮体がん、どんな病気?

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

子宮がんには、「子宮頸がん」と「子宮体がん」があります。20〜40歳に多い子宮頸がんに対し、子宮体がんは40代から増え、60代までに多く診断されます。子宮体がんとはどんな病気か、詳しく解説していきます。

子宮体がんのほとんどは不正性器出血で気づきます

子宮体がんは、そのほとんどが子宮の内側の赤ちゃんを育てる部分(子宮内膜)から発生するがんです。子宮自体は平滑筋という筋肉からできており、そこから発生する肉腫(にくしゅ)というタイプの子宮体がんもありますが、発生率はかなり低いです。

子宮体がんの初期では、子宮内膜が異常に増殖して分厚くなり、生理以外のタイミングでも少しずつはがれ落ちることで不正性器出血として自覚されます。閉経後の方では、生理が終わったはずなのに不正性器出血が起こり、驚いて受診されることが多いです。

早期がん(ステージ1)で見つかることが多いです

子宮体がんも、他のがんと同じように様々なタイプがあるので一概には言えませんが、多くは年単位でゆっくり進行します。そのため、自覚症状があった際に受診することで、早期に発見されやすく、ステージ1という子宮にとどまった状態で見つかるケースが多いです。
ステージ1Aという、より初期の段階(子宮内膜だけにとどまる、もしくは子宮筋層の厚さの半分未満におさまる状態)の場合は、腹腔鏡下手術(カメラを体内に挿入して複数の細い穴から行う手術)やロボット支援下手術(手術用のロボットを執刀医が操作して行う腹腔鏡下手術)によって体に負担の小さい治療で根治が目指せます。

しかしながら、ステージ1B(子宮筋層の半分以上にまでがんが進行している場合)やステージ2以上(子宮以外の臓器にも進行している場合)では、より負担の大きい手術や抗がん剤、放射線治療などが必要になります。

*ステージは病気の進行度のことで、1〜4まであり、4が最も進んだ状態です。

家族や親戚に同じ病気や大腸がんの方はいませんか?

子宮体がんの中には、遺伝性腫瘍といって家系的にがんを発症しやすいパターンの方がいらっしゃいます。「リンチ症候群」と呼ばれるがん家系の方は、大腸がんや子宮体がんが血縁関係の中に複数名以上いらっしゃる場合、その疑いが出てきます。心当たりのある方は、早めに病院で相談することをお勧めします。

子宮体がんは、婦人科のがんの中で最も多いがんです。早期発見のカギは不正性器出血に気づくことです。また、出産経験の無い方や、肥満の方、糖尿病をお持ちの方には特に多く発症します。
生理以外で性器出血が続く場合には、焦ることなくまずは産婦人科を受診してみて下さい。

*参考文献
ACOG. FAQ. Endometrial Cancer.


さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの医師、助産師にご相談ください。

産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後、そして女性の健康に関する不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。

(医師 鈴木 幸雄

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