母乳分泌のメカニズムってどうなっているの?~主役は2つの母乳ホルモン~

「産んだらちゃんと母乳が出てくれるかなぁ」と心配されている方も多いと思います。母乳が出るメカニズムを知って、産後すぐから始まる授乳に備えましょう!

実は妊娠中から母乳の準備が始まっています

妊娠中から体の中では、すでに母乳で育てる準備が始まっています。妊娠中に母乳が出ないのは、妊娠を維持するホルモンの働きにより、母乳を作るホルモン(プロラクチン)が抑制されているからです。

出産して胎盤が外にでることで、抑制されていたプロラクチンが分泌され始めます。 さらに、赤ちゃんが乳頭を吸う刺激によってプロラクチンのスイッチが入ります。プロラクチンのほかにも、作られた母乳を乳首の方へ送り出すホルモン(オキシトシン)も分泌されます。

出産後早期からの乳頭への刺激が大切です

適切な吸てつ(乳輪乳頭まで深くくわえさせる)で、母乳ホルモンの分泌は維持できます。直接授乳ができない場合は、乳頭マッサージや搾乳も効果的です。出産後できるだけ早い時期からの授乳や搾乳によって母乳の量を増やしていきましょう。

ホルモンは夜に多く分泌されるため、夜間に授乳することが大切になります。また、オキシトシンは、リラックスすることで分泌が促されます。適度な休息をとることやストレスを溜めないことも重要です。

乳房内を空(カラ)にするようにしましょう

出産後しばらく経つと母乳の分泌量が増えます。そのため乳房が張り、時に痛みや熱感がでることがあります。赤ちゃんが飲める量と分泌される量のバランスが取れてくると、乳房の張りは落ち着いてきます。その後は、1回の授乳や搾乳の量にあわせて、母乳の分泌量が決まっていきます。
つまり、乳房内から出た母乳の量だけ、また作られるという仕組みです。そのため、授乳後はできるだけ乳房内を空(カラ)にしておくことが大切ということですね。

出産後できるだけ早い時期からの乳頭への刺激と、作られた母乳をしっかり出すことで母乳の分泌量を維持していきましょう。

*参考文献・ウェブサイト
・桶谷式 母乳で育てる本. 主婦の友社.
・母乳育児支援スタンダード. 第2版. 医学書院.
WHO/ユニセフ.「母乳育児を成功させるための10のステップ」


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(助産師 柴垣奈穂美