公開日: 2020年1月29日
最終更新日: 2026年2月24日
日本では、子宮頸がん検診については「20歳以上の女性は定期的な受診」、乳がんについては「40歳以上の女性は2年に1回」の受診が推奨されています。子宮頸がん検診については、近年検診方法の見直しが進んでおり、自治体によって検査方法や受診間隔が異なる場合があります。
実際には検診に行ったことがないという方も少なくありません。婦人科検診では実際にどのように検査を受けるかわからず怖いという方も多いのではないでしょうか。
産婦人科医の立場から、婦人科検診についてわかりやすくお伝えし、皆さんにきちんと受診してもらいたいと思い、解説いたします。
一般的な人間ドックと婦人科検診の違い

「婦人科検診」とインターネットで検索すると、人間ドックやクリニックの紹介がたくさんでてきます。それぞれの施設でいくつかの検査がセットになっていて、子宮がん検診と乳がん検診のセットになっていることが多いです。一般的な人間ドックの検査に加えて婦人科検診を加えたものをレディースドックなどとして紹介している施設もあります。検診の項目についてはそれぞれの施設で異なります。
また、子宮頸がんや乳がんの検診については、お住いの自治体で検査料金の補助があります。詳しくは各自治体へお問い合わせください。
子宮がん検診は何をするの?

子宮がん検診の内容についてお話しします。子宮がん検診では、内診(手による診察)と子宮頸がんの検査が行われます。子宮頸がん検診の方法には、従来から行われている細胞診と、近年導入が進んでいるHPV検査があります。
また、オプションで経腟超音波検査や子宮体がんの検査を追加できることもあります。(子宮体がんと卵巣がんの検査については後編をご覧ください)
子宮頸がん検診として従来から広く行われてきたのが細胞診です。細胞診では、腟鏡という診察用器具を腟に挿入し、子宮の出口の部分(子宮頸部)を観察した後、ブラシやヘラで細胞を採取し、顕微鏡で異常な細胞がないかを調べます。
近年では、HPV検査単独法と呼ばれる検診方法も導入されています。HPV検査では、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しているかどうかを調べます。
HPV検査は感度が高く、結果が陰性であれば検診間隔を5年に1回とすることが可能です。
痛みはほとんどなく、短時間で終わります。
経腟超音波検査は細長いエコーの機械を腟に挿入して、子宮や卵巣を観察します。下腹部が押される感じや違和感がありますが、この検査も通常痛みはほとんどありません。
なお、子宮頸がん検診の方法(細胞診またはHPV検査)や受診間隔(2年に1回または5年に1回)は、お住まいの自治体によって異なります。受診の際には、ご自身の自治体がどの検診方法を採用しているかを、事前に確認することをおすすめします。
乳がん検診は何をするの?

乳がん検診では、一般的にマンモグラフィーが行われます。また、視診や触診を併せて行うことが多いです。マンモグラフィーとは、乳房を片方ずつプラスチックの板で挟んでレントゲンで撮影するものです。乳房が圧迫されるため痛みを感じることもありますが、圧迫時間は数十秒ほどです。
最近では乳房超音波検査を取り扱っている検診医療機関もあります。
若い女性には乳房のセルフチェックがおすすめ

乳がんは、20-30歳代では発生する頻度が低いため、乳がん検診は40歳以上での定期検査をするように定められています。
ただし、ご自身で定期的に乳房を触診し、しこりなどの異常がないかを確認することは早期発見に役立ちます。
検診推奨年齢以前の20-30歳代の女性は、ぜひセルフチェックをしてみてください。以下のウェブサイトでは乳がんのセルフチェック方法が図解で紹介されていますので、よければ参考にしてください。
宮城県予防医学協会 乳がんセルフチェック
いかがでしたでしょうか?婦人科検診はほとんどが短時間で終えることができる検査ですし、痛みを感じることも少ないです。また、子宮頸がんや乳がんは比較的若い女性にも発症する頻度が高く、早期発見が重要です。
ぜひ定期的に婦人科検診を受診されることをおすすめします。
*参考文献
・国立がん研究センター. 乳がん.
・日本乳癌学会. 患者さんのための乳癌診療ガイドライン2019年版「Q5.乳がん検診について教えてください。」
・厚生労働省.H P V検査単独法による子宮頸がん検診の導入
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの医師にご相談ください。
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