マタニティブルーズと産後うつ病 なにがちがうの?

最近よく耳にする「産後うつ病」。産後多くの女性が陥る気持ちのゆらぎ、落ち込みはどこからくるのでしょう。
今回はマタニティブルーズと産後うつ病のちがいについてまとめてみました。

マタニティブルーズは出産直後に起こる、一過性の軽度抑うつ状態

マタニティブルーズは海外では、“baby blues”と言われ、産後3-10日以内に始まり、産後2週間以内に治まる一過性の抑うつ状態のことを指します。涙もろさを中心として、不安定な気持ちや孤独感、絶望感、疲労、集中力の低下といった症状が出現します。
日本では15-30%、研究によっては半数以上の産後女性にみられるといわれており、とてもありふれた症状といえます。

産後うつ病:産後は女性の生涯の中で最もうつ病になりやすい時期の一つ

女性は男性の2倍うつ病のリスクが高いといわれています。女性は一生涯の中でいくつかうつ病になりやすいタイミングがありますが、産後はその一つです。分娩後に胎盤が排出されることで、多くのホルモンバランスが激変するからです。
産後うつ病の日本での有病率は4-20%といわれています。

2週間以上にわたって、気持ちの落ち込みや食欲低下、寝ようと思っても目が冴えて寝られない状態、イライラ、集中力の低下、やる気の低下、よくわからない罪悪感、体力低下、消えてしまいたい気持ちのうち、5つ以上みられる場合はその可能性が高まります。

マタニティブルーズは産後うつ病のリスクになる

マタニティブルーズは自然と症状が改善してくるのに対し、産後うつ病は長引きます。また、マタニティブルース自体が産後うつ病発症のリスクとも言われています。

産後うつ病は、育児環境の整備といった環境調節や認知行動療法、薬物療法などで治療可能な病気です。産後は授乳中であること、容易に休養を取れない状況であることなどから、自分のことは後回しにしがちです。そこを理解した上で、敢えて早めに医療機関を受診することが、早期治療につながります。ママが笑顔でいられることが、ひいてはお子さんの笑顔につながります。
「おかしいな」と思ったら、少し勇気を出して相談してみましょう。

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(産婦人科医 小野陽子