最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン
「無事お産を終え子連れで旅行に行きたいけど、どんな準備が必要?」「そもそもいつから外出していいの?」子育て中のお母さんからよく聞く質問のひとつです。
外出の始め方から旅行時の注意点まで、伝えたいポイントをまとめました!
赤ちゃんの外出、ことはじめ
〜まずは外の空気に慣れることからはじめましょう
生後一か月を過ぎたら、窓を開け部屋の中へ新鮮な空気を入れたり、ベランダへ出たりして、外の空気に慣れることからはじめましょう。赤ちゃんの皮膚や粘膜にいい刺激となり、呼吸器が強くなったり、新陳代謝が良くなります。
外の空気に慣れてきたら、天気のいいおだやかな日を選んで外出してみましょう。5分程度の短時間からはじめ、少しずつ距離や時間を延ばしていきましょう。適度な日光浴は、赤ちゃんの体内のビタミンDを活性化してくれます。ビタミンDは骨の成長に必須で、くる病(骨の病気)を予防してくれます。
ゆとりをもった子連れ旅計画を!外出の必要性や移動手段、お子さんの体調に応じて柔軟に行動しましょう
お子さんは、5-6か月になるとお母さんからもらった免疫が低下し、病気にかかりやすくなります。長時間の移動や人混みはできるだけ避け、お子さんの体調に応じて出かけてみてください。おっぱいがとても張っていて頻回な授乳が必要な時期も避けた方がよさそうです。
「生後何か月からは外出しても大丈夫!」といった基準はないので、外出の必要性や移動手段、お子さんの体調などによって判断してみてください。
やむを得ず遠出しなければならない時は、予約をぎっしり入れず、ゆるやかなスケジュールを組むようにしましょう。母子手帳とお子さんの保険証も必ず持って行ってくださいね。
準備しておくといい物品
<必需品>
母子手帳、保険証、乳幼児医療証、お薬手帳、常備薬、おむつ、おしりふき、使用後のおむつ入れ、タオル、着替え、抱っこひもやベビーカー
<宿泊の場合>
子ども用の洗剤、ローション、(歯が生えていたら、歯ブラシ)
<母乳の場合>
授乳しやすいママの服、授乳室がない時に使う授乳用ケープ
<ミルクの場合>
粉ミルク、お湯、お湯を入れる魔法瓶、哺乳瓶、乳首、哺乳瓶の消毒/洗浄剤
※粉ミルクはお湯に溶かした状態で持ち歩かないようにしましょう。飲み残しのミルクや作り置きのミルクは与えず、毎回作りたてのミルクを与えましょう。
<離乳食の場合>
携帯用の離乳食、取り分け皿(蓋が閉まる物だと便利)・スプーン等、食事用エプロン、マグ
<外に出る機会が多い場合/季節によって必要なもの>
日焼け止め、虫よけスプレー、防寒具、雨具
自動車やベビーカーでの事故に注意!
6歳未満のお子さんを自動車に乗せるとき、チャイルドシートの使用が法律で義務付けられていることをご存知でしょうか?
特に、生後半年から一年の間は自動車の座席から落ちる事故が増えますが、これはチャイルドシートで防ぐことができます。万が一事故に遭った時、チャイルドシートを使用していると、死亡や重症となる確率が低いのです。
また、自動車から降りる時は、必ずお子さんも連れて行ってください。夏の暑い日でなくとも車内の温度はあっという間に上がるので、お子さんが脱水や熱中症になってしまいます。勝手にエンジンや空調を動かし、事故が起こることもあります。
また、ベビーカーを使う時はお子さんの暑さ・寒さ対策が必要です。特に夏場、ベビーカーに乗ったお子さんは地面に近いので、周りの気温が高くなりがちです。こまめに涼しい室内で休憩し、水分も補給してください。離乳食が完了していないお子さんであれば、母乳やミルクで水分補給できます。ベビーカーのお子さんがぐったりしていないか、様子を見ながら進んでくださいね。
いかがでしたか?
お子さんとの外出・旅行は、万全の準備をして、無理なくお楽しみください。お子さんの安全や体調を優先して、ルート変更や延期など柔軟に対応してくださいね。
*参考文献
・国土交通省. チャイルドシートコーナー.
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの医師、助産師にご相談ください。
産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後の不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。
(助産師 中村早希)