お子さんへの関わり方を知り、育児のイライラを解消しよう!

どんなにお子さんへ愛情をもっていても、イライラを子どもにぶつけそうになってしまうことは誰にでも起こりうることだと思います。お子さんの行動の意味や関わり方を知ることで、育児のイライラやモヤモヤを解消してみませんか?

乳児期前半は「泣き」が中心、その後はそれ以外の「行動」でもコミュニケーションがとれるようになります

赤ちゃんは、泣くことでさまざまな欲求を訴えます。そしてママやパパは、「おなかがすいたの?」と声をかけ、赤ちゃんを「抱く」「トントンする」という行動を取ります。すると、赤ちゃんは少し安心して泣き止んだり、さらに泣いたりすることもあります。

また、月齢が大きくなると、笑ったり声を出したり、時には遊び飲み・遊び食べ、物を口に入れる・引っ張る・噛むなど、少し困った行動も出てきます。赤ちゃんには善悪の判断ができませんので、行動を制限することも必要です。

乳児期前半の対応ポイント〜いろいろ試しても泣き止まないときには、子どもも大人も気分転換を!〜

赤ちゃんは、大人の表情や声の様子から色々なことを感じていると言われています。ですから、赤ちゃんが泣き止まなくてイライラしてしまう時や、赤ちゃんにどう関わっていいかわからない時は、抱っこして家の中を探索してみましょう。

「これは〇〇だね〜」とお話ししながら、おもちゃや窓の外の景色、鏡、家の中のいろいろなものを見せたり、触らせたりして、大人も子どもも気分転換を図りましょう。

いろいろ試しても泣き止まない時は、赤ちゃんを安全な場所に寝かせ、自分がリラックスしましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

乳児期後半の対応ポイント〜「やりたい気持ちや行動」を妨げないような言葉かけを!〜

お子さんは成長発達に伴い、行動範囲が広がり、いろいろなことに興味関心を示すようになります。中には、親にとって困った行動もあるかもしれません。しかし、その多くは順調に発達している証です。

困った行動の際、「ダメ」という厳しい言葉や暴言を聞かせることは、子供の脳に悪影響を与える可能性があります。次のような働きかけを心がけましょう。

・「◯◯はおしまいの時間だから、△△で遊ぼうね」と気持ちを切り替える手助けとなる言葉掛けを行う
・「◯◯は△△だから、ナイナイしようね」と、できるだけその理由を伝える

目と目を合わせて、優しい言葉で伝えることがポイントです!

このように、お子さんの心は、周囲の人との関わりの中で育まれていきます。コミュニケーションの機会を多くもつためにも、一人でがんばり過ぎず、多くの人の力を借りることも大切なことです。できるだけゆとりを持ってお子さんとの時間を楽しんでくださいね。

<参考文献>
厚生労働省. 赤ちゃんが泣き止まない 泣きへの理解と対処のために.
日本産婦人科医会. 育児支援ビデオ『赤ちゃんの不思議な世界』
・榊原信子, 椎野智子, 友田明美. 子どもの脳とこころがすくすく育つマルトリに対応する支援者のためのガイドブック. 福井大学子どものこころの発達研究センター. 2020.

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。

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(助産師 小松由美子

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