子どものおやつ=お菓子でいいの?〜子どものおやつの役割と注意点〜

幼児期は活動量が多く、成長も著しいため多くのエネルギーが必要になります。子どもにとってのおやつとは、「補食」といい1日3回の食事では足りない栄養を補うもので、第4の食事ともいわれています。また、おやつタイムは心と体のリフレッシュの時間でもあります。今回は、1~5歳のおやつについてまとめてみます。

おやつは1歳半頃から、1日1~2回が目安です

お子さんに必要な栄養エネルギーを授乳以外で摂取できるようになる離乳完了期(1歳半頃)から、補食目的のおやつがスタートします。

1〜2歳児は午前と午後の2回程度、2歳以降は原則1日1回、時間を決めて食事に影響しないように、量も調整しましょう。

離乳完了期までは、食べる楽しみを学ぶ時間・食べる練習の時間として活用していきましょう。

おやつは、メインの食事に影響を与えないような量とタイミングで

おやつをあげる時は、このような点に注意しましょう。

  • おやつはあくまでも補食ですので、量や時間は食事に影響を与えないことが大切です。食事との間隔が2~3時間あくようにしましょう。
  • 子どもの欲しがるままに与えると、肥満や虫歯の原因になります。一回量を決めて与えるようにしてください。
  • 市販のおやつを用いる場合は、糖分や脂質・塩分の多いもの(スナック菓子など)はなるべく控えましょう。幼児向けのおやつは比較的安心です。
  • おやつの時間は、家族の会話も弾み楽しいひと時です。おやつは、心の栄養にもなります。

おやつの具体例

<1〜2歳>

1日1〜2回(15時頃、または午前と午後に分けてもOK)、併せて100〜150kcalをおやつから摂るのがめやすです。

  • バナナ1/2本(45g)、無糖ヨーグルト100g、麦茶……計約102kcal
  • ゆでさつまいも50g、牛乳100ml……計約120kcal
  • おせんべい2枚(20g)、りんご1/4個(50g)、麦茶……計約113kcal
  • じゃこのおにぎり(50g)、キャンディーチーズ2個……計約113kcal

<3〜5歳>

1日1回(15時頃)、150〜250kcalをおやつから摂るのがめやすです。

  • おにぎり小2個(100g)、みかん1個(80g)、麦茶……計約200kcal
  • チーズサンド(食パン8枚切り1枚+スライスチーズ1枚)、麦茶……計約170kcal
  • ロールパン1個、プルーン1粒、牛乳100ml……計約183kcal

おにぎりやいもなど、体を動かすための炭水化物を中心に、食事で不足しがちな栄養素を補うため、野菜類・果物・乳製品などと組み合わせるのがおすすめです。


幼児食の概要についてはこちらの記事を、幼児期の食事お悩み別解決方法についてはこちらの記事を参考になさってください。

*参考文献

国立保健医療科学院. 幼児期の健やかな発育のための 栄養・食生活支援ガイド 【確定版】 令和 4 年 3 月

東京都教育庁. 乳幼児期からの子供教育支援プロジェクト. 教えて、先生!乳幼児期からの食

文部科学省.日本食品標準成分表2020年版(八訂)

小池 澄子. いちばん優しいきほんの幼児食. 成美堂出版. 2010年.

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。

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(助産師 小堀千辺

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