最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン
「乳幼児健診」という言葉をよく耳にすると思いますが、いつ、どこで、どんなことをするのでしょうか。育児が初めての新米ママパパは特にイメージが湧きにくいのではないでしょうか。
実は、診察や身体計測以外にも、育児の悩みを相談したり、信頼できる知識や地域の子育て情報などの思わぬ収穫が得られることも!限られたこの機会を是非、有効に活用してみませんか?
法律に基づき、全ての子どもが定期的に受けることのできるサービスです
乳幼児健診は母子保健法によって定められており、1歳半~2歳未満の幼児と、3歳~4歳未満の幼児は必ず受けることができます。対象時期になると受診日のお知らせが届くと思いますので、忘れずに受診しましょう。さらに、ほとんどの市区町村で3~4か月児健診、6~7か月や9~10か月児健康診査などが実施されています。
また、乳幼児健診は、市町村の保健センター等で行う集団健診と、医療機関に委託して行う個別健診の2種類があります。対象時期や、集団健診か個別健診か、実施の方法などについては市町村により決められています。
乳幼児健診の内容は以下のようになっています。
・身体計測の実施
・疾病などの異常の早期発見
・運動機能や精神発達の状況
・予防接種の実施状況
・心配事への対応とサポート
など
様々な職種の専門家や、同じ立場の子育て仲間との出会いが育児生活の支えとなります
乳幼児健診には、医師、歯科医師、助産師、保健師、管理栄養士、心理相談担当者など多職種が連携し関わっていることがほとんどです。誰もが、日頃の子育ての疑問や悩みを専門家に相談できる意義はとても大きいです。「こんなこと聞いても大丈夫かな」と思うことでも、思い切って相談してみてください。専門職ならではのアドバイスを聞け、解決の糸口がきっと見つかると思いますよ。
また集団健診は、他の子どもや養育者の様子を見聞きすることができる貴重な場ともなります。決して他の子どもと比べたりする必要はありませんが、少しの勇気を持って話しかけてみると、同じような悩みを抱えていたり、思わぬ発見があるかもしれませんね。
家族関係などの複雑な問題にも耳を傾け、継続したサポートを提供します
健診に従事するスタッフは、子育てについてだけでなく、家族についての心配事にも耳を傾け、不安の解消につながるよう努めています。例えば、夫や実家との関係、きょうだいへの対応など、育児を取り巻くさまざまな問題にも対応しています。
家族関係についての問題は、健診時だけでは解決できず時間を要する場合があります。スタッフ間で連携し、最終的には居住する地区を担当する保健師を中心に継続してサポートを受けることが可能です。
こちらにも詳しく載っているので、参考にしてみてください。
このように乳幼児健診の機会は,全ての子育て世帯に平等に保障されたものです。
中には、自らすすんで病院や子育て支援施設などに行く必要性を感じない方もいるかもしれません。そんな方こそ、この「健診」という限られた機会に、自分たちだけでは気づけない子どもの発育や発達状況を知る事ができます。そして、これからの育児のさまざまなヒントが得られるかもしれません。
さあ肩の力を抜いて、今後のお子さんの健やかな成長のために是非とも乳幼児健診に足を運んでみてください。
さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。
産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後の不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。
(助産師 小松由美子)