モグモグしてくれない!離乳食で赤ちゃんが丸呑みしてしまう時の対応とは?

最終更新日: 2024年2月15日 by 産婦人科オンライン

離乳食を進めていく上での悩みの1つに、なかなか赤ちゃんが噛んでくれない、丸呑みをしてしまう、ということがあります。本日は、そんな赤ちゃんの丸呑みについてお話ししたいと思います。

多くの保護者が離乳食の丸呑みで悩んでいます

厚生労働省 平成 27 年度乳幼児栄養調査結果によると、保護者が離乳食で困っていることの第2位に「丸呑み」が挙がっています。また、産婦人科オンラインに寄せられる相談の中でも「なかなか噛んでくれない」「丸呑みしてしまう」という相談は非常に多いです。
つまり丸呑みをしてしまうお子様は一定数いらっしゃるということがわかります。自分の子どもだけなのではないかと悩む必要は決してありません。

丸呑みは自然と治ることが多いです

お子様が丸呑みをする原因は、
・歯の生えている本数や場所、すりつぶし機能と食事形態とのミスマッチ
・柔らかい食事に偏っていること
・口を閉じるタイミングが合わないこと
・食事のペースが早すぎること
など様々なことが考えられます。
お子様が丸呑みをしていると、「噛めない子になるのではないか」「ずっとこのままなのかな」と心配される保護者は多いです。

しかし、丸呑みは成長発育するにつれ、自然と消失する傾向にあります。徐々に噛めるようになってくるお子様が多いので、過度に心配する必要はありません。

食材の大きさや食具の使い方を工夫し、落ち着いた雰囲気で食事しましょう

なかなか赤ちゃんが噛んでくれない時は、ある程度丸呑みを許容して問題ありません。窒息防止のために、丸呑みしても大丈夫な一口サイズにして食べさせてあげるのが一番安心です。
また、この時期のお子様に「丸呑みしてはいけない」と言葉で伝えてもなかなか通じません。まずは「一口サイズって、これくらいだよ」と教えながら無理なく食べられる一口サイズに切ったり、1回量を無理のない量であげることで、少しずつ1回のサイズや量がわかる手助けになるでしょう。

スプーンで離乳食をあげる時は、スプーンは口の奥まで入れず、なるべく口の前方(手前)で留めて、自分の舌や唇を使えるよう工夫しましょう。
さらに、スプーンを引き抜くのはお子様が唇を閉じるのを待ってからにしましょう。
早く食べるように急かされたり、そのような雰囲気を子どもが察知すると丸呑みしてしまう傾向もあるので、あまり急かさず落ち着いた雰囲気で食事をすると良いかもしれません。
また、大きめのキウイやイチゴなどを与えて、まずは前歯で噛む練習をすると自然と奥歯で噛むことを認識することもあります。

丸呑みが続くと、心配される方はとても多いと思いますが、少し様子を見つつ、無理ない範囲でできる工夫をしてみましょう。それでも心配な時はかかりつけ小児科医へ遠慮なく相談してみましょう。

*参考文献*
乳幼児の咀嚼機能発達支援マニュアル 岩手医科大学歯学部小児歯科学講座、社団法人岩手県歯科医師会、岩手県保健福祉部保健衛生課 
小児の口腔機能発達評価マニュアル 日本歯科医学会

さらに詳しく聞いてみたい方はぜひ産婦人科オンラインの助産師にご相談ください。

産婦人科オンラインはこれからも妊娠中・産後の不安や疑問を解決するために情報を発信していきます。

(助産師 崔賀英

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